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豊橋のこども園の設計がスタートです。

「三歳児は言葉を食べて生きている。息さながら、吸っては吐き、吸っては吐く。一日に何百何千と浴びるあたらしいことばはすべて、樹冠をひと目に納めるように頭に刻まれる。ふとしたとき、一枚の葉が舌の上に舞いおり、「しかも」や「もんだい」「じこしょりしゃ」や「こんなええとこ、しゅみたいんやなあ」となって響く。・・・・瞬間、頭に閃いた光がそのままことばの連なりとなる。・・・・ボキャブラリーが増える。そのことは、すぐ目に見えるから当然こちらもうれしい。ただ、会話で三歳児がつかいこなす単語は、それぞれがじつは、・・・外へ舞いおりてきた一枚ずつの葉っぱにすぎない。ことばにならない、目に見えない奥に、それらの葉を繁らせる、透明な「幹」が立っている。その幹に水が通っているか、燦々と光が注いでいるか、生育ということでいえば、まちがいなくそちらのほうが大切だ。たとえ、一日に一語しか発さなくても、それどころか、まったく声を出さなくても、水を与え光を注げば、幹は育つ。目の動き、呼吸、瞬間の表情にそれは、きっとにじみ出る。
一語一語、一枚一枚の葉だけではなく、それらを繋ぐ、透明な幹に視線を向ける。二歳から三歳、三歳から四歳。大地に刻まれた地溝より幅の広い年輪を、おさなごは軽々と、身をしならせて飛こえる。・・・・・・・・・・・・・」
これは、作家いしいしんじ氏の文章からの抜粋です。

幼子への水や光となるような、園舎になる事を目指し、スタートです。

by miyasaton | 2014-09-24 16:02 | 日々つれづれ